2009年7月18日(土曜日)
[ まるの多事雑感 ] 笹岡優

水への不安

JA高知はた、コープしこくと意見交換

この春、市議選の応援で愛媛県西条市に行ったとき、山地美知一市議宅の土間に打ち込まれているパイプから清水がこんこんと自噴しているのを見て驚きました。西日本最高峰の石鎚山からの恵の水だとお聞きしました。

西条市は、四季折々の水と自然の織りなす美しい景勝地に恵まれ、名水百選にも選ばれた水の都として有名です。「うちぬき」と呼ばれる地下水の自噴井が2000本もあるそうです。その豊富な「水」を求めて慢性的な水不足に悩む松山市から分水の依頼がくるほどですが、最近、西条市の「うちぬき」の水量が減るという異変が起きているとのことです。
 
早明浦ダムの水量も少なく、周辺の集落では「棚田の水が少なくなり稲作が困難になった」と不安の声がでています。
 
急峻な四国山脈の山々にスギ・ヒノキを植林してきましたが木材価格の低迷や林業者の高齢化などで、放置されたままの山林が増えています。
 
高知県森林組合連合会の話しでは、木材単価は年々下落する一方、搬送コストや諸経費がかさみ負担は膨らむばかり。昨年の金融危機がこの傾向に拍車をかけており、売り上げは赤字。現状の山林行政では「山では暮らしていけない」という悲痛な声が聞こえてきます。
 
木材自給率はわずか20%(2006年)。輸入制限の壁をなし崩し的に取っ払い関税を引き下げ、世界中から木材を買い集めています。
 
外材依存は輸送課程で排出されるエネルギーの削減(ウッドマイレージCO2)からしても温暖化に逆行します。国内の天然循環資源として森林整備をはじめ林業を「業」として成り立つ施策の実現が強く求められています。そうしなければ山の保水力も必要な水の確保もできません。
 
水や食料は命の源。それをおろそかにする今の国の農林水産行政が命の源をも台無しにし、再生が不可能になりかねない限界に来ています。この分野でも、今の政治を終わらせ安心して暮らせる政治への転換は待ったなしです。

    (高知民報09年07月19日付への寄稿です)


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