国内新車販売台数の年間の見通しが全メーカーで500万台なのに、トヨタは毎年1000万台もの巨大な規模の自動車を生産し海外に輸出する戦略をとってきました。
現在トヨタの相談役となっている奥田碩・元社長が、1995年、社長就任以来、拡大生産戦略を進めてきたのです。彼は財界の総本山・日本経団連会長に就任、小泉政権の経済財政諮問会議民間委員メンバーとして長く君臨し、「規制緩和」の名のもと派遣労働の自由化や大企業の法人税減税などによって、大企業に空前の儲けをもたらし、国民には貧困と格差を押し付ける大企業中心の経済政策推進にかかわってきた人です。
当時から、日本経団連は政治と政党を自分たちの言いなりに操る仕掛けとしてどの政党が財界にどれだけ貢献しているかを評価する「貢献度通信簿」をつくって、その貢献度によって企業献金をあっせんする露骨な「賄賂政治」を推進してきました。
また、アメリカなどに自動車を輸出するために、それと引き換えに食料の輸入自由化を政府に迫り、今日のように日本の農業を衰退させ危機的状況に追い込んできたのです。
もともと日本の国土は狭く、急峻な山間地が多いため耕作可能地域は国土の12%といわれ、面積は463万haで九州と沖縄の全面積を足したぐらいの広さとなります。深刻なのは、耕作放棄地が広がっていることです。38万ha(05年農林業センサス)で佐賀県より広い面積を失ったことになり、再生不可能になりつつあります。
洪水のように入ってくる輸入食料品。巨大な輸出企業を支えるために日本の農業が死滅の渕に。この不条理を正さなければ日本の未来はありません。
「農」は国民の命の源。それを「貪欲な金儲けの犠牲にされてたまるか」と怒りがつのります。トヨタなど大企業のシンクタンクは、臆面もなく農地利用の全面自由化を迫り、「大企業の新たなビジネスチャンスに」と豪語しています。許せない。
(高知民報09年04月26日付への寄稿です)










※コメントは、スパム対策のため、一度内容を確認したうえで公開させていただいています。公開まで時間がかかるときもありますが、ご了承ください。