懐かしいふるさと(高知県旧物部村)の香りのする中山間地域の町を訪問することができました。
阿波池田駅から吉野川沿いに走るJR徳島線に乗ると列車の窓に両側の山々から飛び込んでくる一面の紅葉、なにか得した気分になります。以前、香川県讃岐地方のポコポコとした「日本昔ばなし」のような丸い山が一面紅葉し、四季の織り成す変化に新しい発見と感動を覚えた時のことを思い出します。
やっぱりふるさとっていいな。この豊かな自然を大切にしなくてはと改めて思います。吉野川の水量は「大河」のイメージには程遠いほど異常な少なさです。
そういえば先日四万十川も水量が極端に少なかった。関係者は「山が荒れ、極端に保水力が落ちている。水田が減り地下水も激減している」と指摘します。川底にはヘドロが堆積するなどの現象も。自然の変化から世の中のあり方を見つめ直し、清流を取り戻すことに本格的に取り組む必要性を痛感しました。
いま、四国では平成の市町村合併によって6割の市町村が消えました。愛媛県で村がすべて消え、徳島県で村が唯一残ったのが佐那河内村。徳島市から剣山に向かう国道沿いに開ける集落。村制が1889年(明治22年)に成立し、面積は約42平方㎞、人口2688人(08・11・1現在)、人口密度は1平方㎞当り、約64人と少ないが自然を満喫する贅沢は何ものにもかえがたいと思います。
徳島市には車で30分、空は広く開放的で圧迫感はありません。すだちが特産品、その雰囲気は一度住んでみたい感覚に誘われます。地方自治が息づくこの素敵な地域を守ってこそ人間が自然と共生できるのではないでしょうか。
山間の町村が合併した愛媛県久万高原町。木材の低迷、町財政の悪化。町の集落の87%が限界集落となり、美しい地域でありながら人の住みにくい地域になったと住民から聞かされました。平成の合併が人々のいとなみまで破壊してきている問題が鋭く問われています。
(高知民報08年12月14日付への寄稿です)










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