
来年10月から住民税も年金から天引き。政府は、団塊の世代が退職し年金受給者が増えるなどを理由に自治体の窓口や金融機関の手間が省けるとして年金から天引きするためのシステム変更費用をすでに来年度予算に盛り込んでいます。法律も決まっていないのに問答無用のやり方です。
国民年金法は1959年に法律ができ、その第一条に「国民年金制度は、日本国憲法第25条第2項(国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない)に規定する理念に基き、老齢、障害又は死亡によって国民生活の安定がそこなわれることを国民の共同連帯によって防止し、もって健全な国民生活の維持及び向上に寄与することを目的とする」としています。
国民生活の向上・増進に努めることこそが国の「社会的使命」と明確に位置づけているのです。その使命を放棄し、年金支給システムを悪用して天引きするという。
4月から後期高齢者医療保険料、前期高齢者の国民健康保険料が天引きされるようになります。
特に見直しのたびに保険料が高くなる医療保険と連動させたことは老後への不安を広げ、生活のよりどころを奪うことになります。さらに住民税まで天引きにし、対象を次々に拡大しようとしています。国民年金制度を国民いじめに悪用しようとするもので断じて許せません。
「消えた年金」問題や社会保険庁の解体・民営化の強行と政官財の癒着構造などに対する国民の厳しい批判には何もこたえない無責任は政府。国民生活を維持するための年金を国庫財源の標的にして天引きする血も涙もない政治は終わりにしなければなりません。
財務省が先月に発表した国民が所得からどれだけ「税と社会保険料」を支払っているのかを示す国民負担率が、5年連続上昇し、過去最高の40.1%にもなっています。国家財政の軸足を国民生活応援に転換すべきです。
(高知民報08年02月10日付への寄稿です)









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