「サイクロン直撃、死者1万人の恐れ」ショッキングなニュースが飛び込んできました。
大型サイクロンが襲ったのは世界最大のデルタ地帯をもつバングラデシュ。被災者は1千万人規模に上る見通しと報じられており、14万人近くが死亡した1991年に次ぐ規模になっており、日本を含め国際緊急支援の対応が求められています。
無秩序な開発と化石燃料依存の大規模資本主義的生産の追及は、地球の「安全装置」を破壊し、際限ない温暖化をもたらしています。
最近、地球温暖化ガスの「排出権取引」というCO2などの排出権を資本主義市場で取引することが検討されており、CO2削減を市場原理にゆだねるとしています。
巨大な資本力、生産力をもつ大企業が、市場競争で省エネ技術を競い、効率的なCO2削減に努力することは不可欠です。熱心に取り組んでいるのはEU(欧州連合)。ところが、日本の経済産業省と大企業は、「企業の自主性を阻害する」として反対していますし、アメリカも消極的です。
世界で起こっている異常気象の根源に、資本の利益第一主義と森林の減少があります。森林の減少も資本の利益追求によって引き起こされているだけに深刻です。特に森林伐採は日本の場合、海外での違法伐採木材の需要や木材輸入による燃料の消費もあいまって地球温暖化への悪循環をもたらしています。
日本は国際的にみても高い森林面積(約2500万㌶、国土の3分の2)を活かして、森林の整備でCO2削減に貢献することが大切です。それが外国から木材を輸入し、1955年当時の自給率は90%を超えていたのに現在では20%まで落ち込んでいます。
アマゾン流域でもバイオ燃料の世界的な動きをうけ、広大な密林の焼畑農耕が驚異的に広がっており、国際的な話し合いを進めなければ「地球丸」の未来はありません。
バングラデシュでの大型サイクロン、異常気象をもたらす脅威は、人間社会の傲慢さに対する警告です。今回の大災害は、地球の安全装置を破壊している人たちによってもたらされた不幸な出来事といえます。バングラデッシュの被災された人々に心からお見舞い申しあげます。
(高知民報07年11月25日付への寄稿です)










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